海外展示会で商品PRをするには?スタートアップ向け支援制度・注目イベント・準備すべきこと
CES、SXSW、Ambiente、Maison&Objetなどの海外展示会を商品PRに活かす方法。ジェトロのジャパンパビリオンやスタートアップ支援、展示会の選び方、出展前後の国内向けPRの流れを整理します。
Gloture編集部公開 約6分
海外展示会と国内PR
- ジェトロ
- CES
- SXSW
- Ambiente
- Maison&Objet
- IFA
目次
この記事の結論 海外展示会は、海外のメディア・バイヤー・投資家に商品を見てもらえる場であると同時に、「海外の展示会に出展した」という事実が日本国内のPRの材料にもなります。ジェトロ(日本貿易振興機構)は、CESなどの海外展示会にジャパンパビリオンを設け、出展企業を公募しています。ただし、募集は展示会ごとに時期が決まっていて、選考もあります。出展そのものと同じくらい、出展の前後で何を伝えるかを先に設計しておくことが大切です。
海外展示会がPRに役立つ理由
海外展示会で得られるもの・得られないもの
得られる可能性があるもの
- 海外のメディア・バイヤー・投資家との接点
- 国内向けに伝えられる新しい話題
- 短時間で伝える商品ストーリーの検証
約束されないもの
- メディアへの掲載
- 受賞
- 商談の成立や販路の獲得
海外展示会に出る目的は、海外での販路や提携先を探すことだけではありません。
- 海外メディア・バイヤーとの接点 短い期間に、多くの関係者に実物を見てもらえます。
- 日本国内でのニュース 海外の展示会への出展や、現地での反応は、国内のメディアにとっても紹介しやすい話題になり得ます。
- 商品の伝え方を磨く機会 海外の来場者に短時間で説明する経験は、日本向けの商品ストーリーを見直すきっかけにもなります。
ただし、出展すればメディアに取り上げられる、受賞できる、ということではありません。出展は機会であり、成果を約束するものではない点は押さえておきましょう。
ジェトロの出展支援
ジェトロは、海外の見本市・展示会にジャパンブース(ジャパン・パビリオン)を設け、出展する企業・団体を公募しています。ジェトロの案内では、主催者への申込手続き、ブースの設計・施工、展示品の通関・輸送、現地でのPRなどをパッケージで提供し、展示会によっては出展経費の一部を補助する場合があるとされています。出展料は展示会ごとに異なり、個別の募集要項で案内されます(ジェトロ 展示会・商談会への出展支援)。
スタートアップ向けには、海外のテックイベントへの参加を支援するプログラムがあります。たとえばCES 2027(2027年1月6日〜9日、米国ラスベガス)では、北米を中心に海外展開を目指す日系スタートアップを対象に、ジャパンパビリオンへの出展企業を募集していました(約35社程度、申込は2026年7月21日で締切済み)。出展だけでなく、ピッチの機会や海外企業・VCとのマッチング支援も案内されています(ジェトロ 海外テックイベントへのスタートアップ参加支援プログラム)。
ジェトロの出展支援(公式案内の要旨)
- 1展示会
ジャパンパビリオン
- 出展企業・団体を公募
- 主催者への申込手続き
- ブースの設計・施工
- 2輸送・PR
パッケージで提供
- 展示品の通関・輸送
- 現地でのPR
- 展示会により経費の一部補助
- 3スタートアップ
テックイベント
- CESなどへの出展支援
- ピッチの機会
- 海外企業・VCとのマッチング
ジェトロが出展支援する展示会の年間予定も公開されています。2026年10月6日の確認時点では、CES 2027のほか、Maison&Objet Paris(2027年1月14日〜18日、パリ)やCosmoprof Asia(2026年11月11日〜13日、香港)などが掲載されていました(ジェトロ 年間予定)。募集の時期は展示会の数か月前のことが多いため、出たい展示会が決まったら早めに確認しておきましょう。
注目したい海外展示会・イベント
商品のジャンルによって、向いている展示会は異なります。主なものを、性格ごとに整理しました。日程は公式サイトで確認できたものだけを記載しています。
主な海外展示会・イベントの性格
CES(ラスベガス)
- 主な分野
- テクノロジー、ガジェット、家電
- 向いている目的
- 発表、メディア、提携
SXSW(オースティン)
- 主な分野
- テック、音楽、映画など
- 向いている目的
- 体験、発信、話題づくり
IFA(ベルリン)
- 主な分野
- 家電、コンシューマーエレクトロニクス
- 向いている目的
- バイヤー、メディア
Ambiente(フランクフルト)
- 主な分野
- 生活用品、インテリア、ギフト
- 向いている目的
- バイヤー、販路
Maison&Objet(パリ)
- 主な分野
- インテリア、デザイン
- 向いている目的
- バイヤー、デザイン関係者
VivaTech、Web Summit、Slush
- 主な分野
- スタートアップ、テック
- 向いている目的
- 投資家、提携先
- CES(米国ラスベガス) テクノロジー全般の大型展示会。ガジェットや家電、スマートホーム製品の発表の場として、世界中のメディアが集まります。2027年は1月6日〜9日(ジェトロ)。
- SXSW(米国オースティン) 音楽・映画・テクノロジーなどが交差するカンファレンスとフェスティバル。2027年は3月15日〜21日(SXSW公式)。展示よりも、体験や発信の場としての性格が強いイベントです。
- Ambiente(ドイツ・フランクフルト) 生活用品・インテリア・ギフトなど消費財の国際見本市。2027年は1月29日〜2月2日(Messe Frankfurt)。
- Maison&Objet(フランス・パリ) インテリア・デザインの見本市。2027年1月の会期はジェトロの年間予定に掲載されています。
- IFA(ドイツ・ベルリン) 家電・コンシューマーエレクトロニクスの見本市。例年秋に開催されます。日程は公式サイトでご確認ください。
- VivaTech(フランス・パリ)、Web Summit、Slush スタートアップと投資家が集まるテックイベント。商品の販売よりも、提携や資金調達、事業の発信の場として考えるとよいでしょう。日程は各公式サイトでご確認ください。
どの展示会を選ぶか
展示会の選び方
- 1
誰に会いたいか
バイヤー、メディア、投資家、提携先
- 2
どこに集まるか
消費財の見本市か、テックイベントか
- 3
支援があるか
ジェトロの公募、自治体の支援
- 4
前後のPR
国内向けに何を伝えるか
展示会の大きさや知名度よりも、「誰に会いたいか」で選ぶのが基本です。バイヤーに会いたいなら消費財の見本市、メディアに発表したいならテックイベント、投資家や提携先に会いたいならスタートアップイベント、というように目的によって向いている場所が変わります。
出展前に準備すること
出展前に準備すること
- 出展の目的と、会いたい相手
- 英語の商品説明・資料・名刺
- 実機とデモの手順(現地の電源・電波の規制も確認)
- ブースで撮る写真・動画の計画
- 国内向けの出展告知リリース
- 会期後のフォローの段取り
出展前後のPRの流れ
出展前後のPR
- 1出展前国内向けに出展を告知
- 2会期中反応・写真・動画を記録
- 3出展後事実に基づく報告を国内へ
- 出展前 国内向けに「〇〇に出展します」というPR配信を行い、展示内容と見どころを伝えます。海外向けには、英語の資料と現地で連絡が取れる窓口を用意します。
- 会期中 ブースの写真・動画、来場者の反応、現地メディアとのやりとりを記録します。
- 出展後 国内向けに出展の報告をまとめ、現地での反応や今後の展開を伝えます。掲載があれば、その媒体と内容を正確に記載します。
受賞や掲載を発表するときは、事実を正確に伝えることが大切です。主催者から公式に発表された受賞だけを記載し、媒体名や記事の内容も確認できたものだけを伝えましょう。
海外展示会の実績を国内の販路につなげる
海外展示会での反応は、国内のクラウドファンディングや小売店への提案でも材料になります。小売店への提案ルートは日本の小売店に商品を置いてもらうには?、クラウドファンディング前後のPRはクラウドファンディング前後のPR設計で詳しく整理しています。
Glotureができること
Glotureは商品PRの会社です。展示会への出展手続きや、ブースの運営、海外での販売代理は行っていません。お手伝いできるのは、出展前後の国内向けPR配信、商品の魅力をメディアと生活者に伝わる商品ストーリーに整えること、国内メディアへのアプローチです。メディア掲載や受賞をお約束することはできません。PR予算は30万円からご相談いただけます。
この記事は、株式会社Glotureの商品PR支援経験をもとに編集しています。
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